答え合わせ、前編
長かった創作期間が終わり、例の執着びととの関係性にも変化が生まれたので記す
あれが最後だったと、信じている
11月22日のこと。
彼は創作の発表を見にきてくれた。
きてくれてありがとうと連絡をすると、リアクションでいいねだけがついていて、私の創作はいまいちだったかな?と不安になる
夜に電話をかけてみると「あれがほんとうに面白いと思ってるの?」「時間とお金返してほしい」などと言われ、最悪の気持ちになった
まだ創作は終わっていないのに、がんばれとは言ってくれなかったし、ほんとう最低のことばだと思った
決定的になにかの亀裂が入った瞬間だった
彼は、「じゃあ明日ぜんぶ終わったら連絡して」と残し、わたしは「わかった」と応えた
最悪と幸せが共存している最も奇妙な数秒間
次の日に会うかどうかは本当に迷ったし、むしろあいたくないとすら初めて心から思えた
結局会うことになりそうだと分かりながら、会いたくないなあもある、わたしはほんとうに今おかしいのだと、思ってはいる
次の日、深夜になって会いに行くと、「鍵があいてるから入ってて」の連絡
きっとほかの女と電話でもしてるのだろう
ねむたくなってねていると、帰ってくる音
もう何時だか覚えていない
静かに、セックスをした
なにもかも終わって少し会話をすると(その会話も、私の創作がおもしろくなかったとかだった気がする)
彼は会話に飽きたのか、仕事をする、とパソコンに向かった
とても冷たくてさびしかった。
「先に寝てなよ」と言われ、さびしさと眠気でいっぱいのわたしは布団にくるまって死にそうになった
また少し寝ていると、彼はどこか外に出ていった
先程とは別の女と電話をしにいったらしい
通話口から、甲高い声が聞こえ、そしてスマホごと彼と共に消えていった
また私は、人の部屋にいるのにとんでもない孤独に襲われた
寝付けずに布団から起き上がると、煌々とパソコンの画面が開いていて、思わずLINEの通知をみてしまった
後にも先にも、こんなことしないししたくない
けれど、LINEのその先には、かわいらしい名前が無数に並んでいて、分かってはいたものの、これが現実かと焼かれた瞬間だったとおもう
浮気相手がたった1人で、ライバルが付き合っている彼女ならまだ許せた
だけど、わたしは無数にいる浮気相手のひとりで、大事にもされないさらに最下層の有象無象の穴でしかなくて、なんならもう既に飽きられている
文にするとどう考えてもおかしいと認識できるのに、心も身体も真反対の方向に走ってしまうのが悔しくて悔しくて仕方ない
LINEを見終えて彷徨いていると、タイミング悪く彼が帰宅した
「おきてたの」にはなにも応えずに、ちいさくまるまって布団に入ることぐらいでしか抵抗できなかった
LINE見たのバレちゃったかな?
とか思う自分がバカで可愛い
、、つづく。
わたしはこういうひとに勘違いしていただけだったのだ